バイオメトリクスとは、指紋などのように個人固有の生体情報によって本人であることを認識する技術で、生体認証とも呼ばれます。
バイオメトリクスで使用される生体情報には、指紋、掌形、顔、声紋、虹彩、網膜などいくつかあります。
現在、金融機関のATMなどに導入されているバイオメトリクスは、指の静脈パターンによって個人を認証するものと、掌の静脈パターンによって認証を行なうものの2種類です。
金融機関ではセキュリティを向上させるために、磁気カードからICチップ内蔵型カードに切り替える動きが進んでいます。
このICカード内にあらかじめ生体情報を登録しておき、カードを利用する際にATMに設置されているバイオメトリクス・センサーに利用者がその場で生体情報を読込ませることで、登録データと照会データを照合して個人認証を行なう仕組みになっています。
バイオメトリクスは当初、犯罪捜査に用いられていましたが、1985年頃から重要な施設の入退室管理システムに使われるようになり、近年ではキャッシュカードやクレジットカードを利用する際の個人認証に導入されるようになりました。
バイオメトリクスのメリットとしては、鍵となるものが本人の体の一部であるためにユーザー自身が忘れてしまうことがない、偽造が難しくセキュリティの面で優れているといった点が挙げられます。
金融庁の2008年度調査では、生体認証機能付きキャッシュカードの普及率はまだ3.1%に過ぎませんが、生体認証機能に対応したATMの普及率は33.2%と増加しており、今後は利用者も増えてゆくことが推測されます。
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